逆回転

いつからだろう。

アニメや漫画を見ているときに、勝利を喜ぶ主人公ではなく、敗北を噛みしめる敵側のキャラクターに強く感情移入するようになった。

僕は今まで生きてきた中で、「勝った」経験よりも「負けた」経験の方が、あまりにも多いのである。

だから、僕は何か勝負事があると、真っ先に負けた場合のことを考えてしまう。
その「負け」は自分にとって許容できる範囲の「負け」なのか。
ひどく痛手を被る「負け」ではないだろうか。

こういう思考になると、もう大きな一歩は踏み出せない。
負の糸に絡め取られてしまう。
がんじからめにされてしまう。

そして、そうやって足踏みをしている間に、逆転できる重要なチャンスさえ逃してしまうのだ。
そのチャンスをどう使っていいのかが分からないのだ。

「負け癖」とはよく言ったものである。
「負け癖」の付いてしまった人生は、ひどく、苦しい。